この本はkindleunlimitedで読みました。kindleunlimitedは10冊までしかダウンロードしておくことができない仕様となっています。なので、気になる本を次々入れていくと11冊目からは何かを削除しなければいけなくなります。あれもこれも入れておいて気が向いたときに気の向いた本を読みたい性格の僕には、これがなかなかの問題で10冊しか入れないスタメン争いは毎日のように激しいバトルを繰り広げています。読めばいいだけの話なのですが…。
きっかけ
まずこの本を読もうと思ったきっかけですが、タイトルの奥行きに惹かれました。「仕事は楽しいかね?」この問いに返事をした時、次にどんな言葉が来るのだろう?と気になりました。まんがで変わると書いていますが、もともと単行本で出版されていたところに読みやすいようにオリジナルストーリーのマンガを追加したリミックス版のようなものです。割合的には全てがマンガではなくてマンガ4割、文章6割といった感じでしょうか。マンガパートと原作からの引用パートが交互に展開されていて非常に読みやすかったです。
原作者 デイル・ドーテン
1950年生まれのアメリカ人で、マーケティングリサーチ専門会社を設立、マクドナルド、3M、P&Gなど大手優良企業を顧客に持つトップレベルの会社にまで成長させた人。なんてわかりやすくてすごい経歴でしょう。
読書感想
超現実的矛盾
したくもない仕事をし、同時にそれを失うことを恐れている
本書より引用
この一文には衝撃と同時になんとも言えない感情を覚えました。僕はフリーランスなので、自分にとって比較的得意分野で好きなことを生業にして生活しています。それでも中には、全然違う分野で使ったこともないソフトを1から勉強してなんとかこなす割りに合わない案件なんかもあります。世の中世知辛いなーなんて思うこともあるのですが、僕にとってこの一文は自分が世間知らずなことを知らされる超現実的な話でした。
後付けの正解
持つべき姿勢をしっかり育てて、それから画期的な成功を収めたんじゃない。画期的な成功を収めて、それから持つべき姿勢について、もっともらしい話をしたんだ
本書より引用
これはすごく人間味があるなーと感じました。成功者は最初からすごい人のようなイメージがありますが、大手企業のコンサルタントで成功した方から聞くと、別世界の話ではないんだなと思えます。勇気付けられたような感じがしました。
今日の目標は明日のマンネリ
「計画を立てることに依存しすぎている。僕が『目標の弊害』と呼んでいる状態に陥っている」
本書より引用
今の状況や環境を打破するために、まず計画を立てる人の方が多いと思います。僕もそうです。このブログも始めたのは2018年4月からですが、本当は何年も前からやりたいと思っていました。何年も前からブログを始める知識もサイトを立ち上げる技術もあって、コストも全然かからないのに始めることができませんでした。
こんなデザインで、こんなことを書いて、こんなペースで更新して、ゆくゆくはこんな展開をしていこう…。
こんな計画がずっと邪魔をしていました。このブログだけでなく、何をするにしても先立って完璧に計画を立てたいと思う悪い癖が昔からありました。とにかくまずはじめの一歩を踏み出さないと「目標の弊害」はいつまでも目の前から消えません。
まず試すことそして楽しむこと
「何をするか」を考えるよりも、「何かをする」ことの重要性を。
本書より引用
この本のメッセージを一言にすると、「とにかく試してほしい」ということだと思います。明日の自分を変えるには、今日の自分が変わらないといけません。今日の自分を変えるには、計画を立てたり将来のために考えるのではなく「今」何か行動を起こすことです。
ありきたりな言葉ですが、「失敗は成功のもと」です。失敗を恐れずに、試す。失敗してもまた違うことを試してみる。そして結果がどうであれ試したことを楽しむことです。これが新しい明日の自分を作ってくれる秘訣なんだと思います。
おわりに
著者は試すことには一つ問題があると言います。
「多くの人は、自分がどんな仕事が大好きか、どういう仕事をこの先ずっと朝から晩までしたいかわからない」
本書より引用
僕の周りでもこのことを嘆いている友人が何人かいます。僕のように好きなこと、壁にぶつかっても楽しいと思えることを仕事にしている人間なら試すことも当然楽しめるだろうと言います。でも、これも試すことで乗り越えれると思います。
僕は中学生の頃から働くことに憧れていました。大学に行って勉強なんか全くしたくなかったので、いろんな業種が経験できるのは若いうちしかないと思いできるだけいろんな業種のバイトをしました。飲食店のホールや調理場、大工、コンサートの警備員、ガソリンスタンド、バーテンダー、クラブスタッフ、黒服、リゾートホテルの清掃、飛び込み営業、交通量調査etc
楽しかったり自分に向いているなと思えたものもあれば、引越しのバイトなど二度とやりたくないなと思ったものもありました。今となってはそんないろんなことを試して得た経験が自分のことを知れるきっかけになったのかなと思います。